・韓国軍が「日本人輸送」“救出劇”のウラで…
　10月14日、韓国政府はイスラエルに滞在する韓国国民163人を軍の輸送機で退避させ、日本人51人も同乗したと発表した。

　日本人が韓国の助けによって紛争地域から出国したのは、最近でも前例がある。
前回はロシアがウクライナに侵攻した際、迅速に対応した韓国軍の助けによって出国した。
当時、日本政府は民間人の引き揚げに民間チャーター機を使用するのに時間がかかり、決して迅速な対応とは言えなかった。

　尹政権が努力する日韓関係の改善に対して、私は感謝しかない。文在寅政権の悪夢のような5年間、
またそれまでの歴代大統領が日韓関係を政権が変わる度に「反日」を政治利用して人気取りをしてきたことを思えば、よほどましになってきた。

　しかも、尹政権は、韓国において文在寅前政権がいかに失敗、改ざん、嫌疑を隠すために「反日」を利用して来たかを明らかにし始めている。
その成果を見ながら、韓国国民もこれまでの反日正義が「疑問」だったことを口に出し始めている。

　そうした中での日本人輸送は、また日韓関係に追い風になりそうだが、相変わらずそうした状況に“水を差す”ような動きもみられる。

・「韓日国民相互認識調査」の中身
　尹政権の努力を日本も認め、日本国民も韓国に対して好感度が上がりつつある中で、
孫洌(ソン・ヨル)東アジア研究院長が”興味深い発言”をした。

　というのも、「日本が過去の問題に十分に呼応しなかったという判断が、韓国人の対日世論に影響を及ぼしたとみられる」と述べたうえで、
東アジア研究院(EAI)による「韓日国民相互認識調査」なる結果を発表した。

　その内容は、日本人の韓国に対する好感度は高まった半面、韓国人の日本に対する好感度はむしろ落ちたというのだ。

　日本でも韓国でも、日韓関係がよくなれば、お決まりの“世間離れ”した知識人が警告を発する……
これもまた定例行事のようになっているように感じる。
しかし、韓国軍の救出劇が起きた中でこんな意外なことが起きるということ自体が、韓国という国を象徴しているともいえるだろう。

・文在寅だったら…「ぞっ」とする！
　今回、戦地からの退避で日本が韓国にサポートしてもらったわけだが、文在寅政権で同じ事が起きた場合、
どうだったかと思うと「ぞっ」とするのは私だけだろうか。

　文在寅政権では助けたとしても何かしらの「見返り」を要求していたような気がするし、それがなくても日本を貶める、
もしくは、自画自賛で政治利用しただろうと思うからだ。

　反面、今回の一件について日本が韓国を評価し過ぎているようにも思う。
日本は韓国の性質を十分理解しているにもかかわらず、なぜか甘い。
これまでどれほどの苦渋を相手の都合で飲まされて来たのかを思い出して欲しいとも思う。

　私の人生の中でも、これほど韓国大統領に感謝する日が来るとは思ってもみなかった。
だが、1人の努力でこれまでの「恥(失墜した信用)」を拭えるものではないとも思っている。
もちろん尹政権の努力を認めて評価することは大事だが、結局、日本はいつまで韓国に「飴」を与えるのかとも感じてしまうのだ。

　何が言いたいかと言うと、この期を利用して韓国内の悪しき従北思想政治の清算と国民意識の変化を
日本が多少なりとも感じるまでは見守るべきではないのかと私は思う。
それは結局、次回の韓国での国会議員選挙と、その結果から尹大統領が任期を終えたその後まで見ないと判断は難しいと思うのだが。
豊 璋（在韓国コンサルタント）

11/6(月) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b1add5043c2d4f559b7b8780557539fcfe4afd8