「差別の現状、少しでも知らせたい」

北海道・札幌市在住の黒田敏彦さん（66）が、北海道初中高が位置する清田区（札幌市）の区役所前で朝鮮学校差別反対し、差別是正を求める活動を行っている。

黒田さんが区役所前に立ち始めたのは8月3日から。「朝鮮学校に対する差別的な現状を、少しでも日本市民に知らせたい」という思いを行動に移した。以降、毎週月曜日に「朝鮮学校差別反対」「朝鮮学校差別は国際人権法違反」と書かれたのぼりとプラカードを掲げながら2時間から3時間ほど区役所前に立ち続け、道行く人々に朝鮮学校を取り巻く現状を知らせている。朝鮮幼稚園への幼保無償化適用を求める署名も集めている。

「北海道朝鮮学校を支える会」の役員も務め、20年以上にわたり同校と関わりながら交流を深めてきた黒田さん。高校無償化や幼保無償化適用を求め昨年から北海道初中高生徒や教員らを中心に行っている「火曜行動」にも参加するなど、朝鮮学校支援に尽力している。

黒田さんは高校無償化制度や幼保無償化からの朝鮮学校除外や学生支援緊急給付金の対象から朝大生が外れたことについて触れ「朝鮮学校は在日の子どもたちが民族のアイデンティティーを育む大切な場。そこに通う子どもたちの学ぶ権利がしっかりと保障されない現状が一人の日本人として情けないし、腹立たしい」としながら「この活動を通じて、朝鮮学校に対する関心を少しでも高められたら。子どもたちの正当な権利が一日も早く認められるよう、これからも自分にできることを精一杯やっていきたい」と力を込めた。

https://www.chosonsinbo.com/jp/2020/09/yyy-142/



区役所前で抗議活動を行う黒田敏彦さん（24日）